恋愛相談は占いの主要業務の一つであるといえましょう。占い師になるには、恋愛に対しての知識や認識をいろいろな角度から深めておくことは必要不可欠なテーマといえるかもしれません。今回は、男性占い師である五十六謀星もっちぃの目線から、恋愛における男性心理の重要課題の一つ、「男の下心」について考えてみたいと思います。
下心は恋愛感情のタネなのか
男性から女性に対して、純粋で熱烈な恋愛感情が向いている状況であれば特に迷うことはありません。しかし、積極的なアプローチの底に愛情を感じないとき、誰にでも同じことを言っているように感じるとき、女性は不安を感じてしまうかもしれません。その男は下心だけなのではないかと。まずは、男性の下心と恋愛の関係性について考えてみましょう。
男性はすべての女性を3種に分類する
広中裕介氏が『既読スルーされた数だけ幸せになれる』という本の中で、実に端的に男性の心理を表す面白いことを書いています。
男性は、「女性」を3つに分類します。
『既読スルーされた数だけ幸せになれる』 (2017/5)広中裕介 KADOKAWA
それは、この女性とセックス「したい」か「できる」か「絶対できない」か。
これは、男性が女性を見る目をよく表した素晴らしい表現であると思います。広中氏は続けて、「絶対できない」に分類した女性とは友達になることもないだろうと書いています。また、この分類が途中で覆ることもほとんどないとしています。
下心は強烈な興味である
広中氏の分類では、男性にとって最上級の女性は、いうまでもなく「したい」に分類される女性であることは間違いないでしょう。男性の「したい」という意思は、決して女性を低く見る感情から来るものではなく、女性を女性として最も魅力的だと思っていることの表れに他ならないのです。もしもとある男性が、一人の女子に対して下心を抱いているとするなら、それは強烈な興味を持っているというのと同じことです。
体の関係から始まる恋愛の実態は?
そうはいっても、下心を持たれたからといって、即座にその男性と恋愛が始まるというわけではないようです。女子SPA!が行ったアンケートによれば、体の関係から始まる恋愛があると答えた男性は全体の24%でした。これを多いと捉えるか、少ないと捉えるかは賛否の分かれるところと思います。
好きだと思う気持ちがなくても肉体関係を持ちたくなる男性心理を考えれば、セックスから始まる恋があるという事実だけでも意味のあることです。これは捉え方を変えれば、付き合っていないけれど肉体関係を求められるというシチュエーションにおいて、4分の1はそれがきっかけで交際に発展するということでもあるのです。積極的に「したい」と思っている女性に選ばれているわけですから、ちょっとしたことで付き合いのきっかけが開けるのは何ら不思議のないことです。
「できる」に分類する女性を口説いている場合は要注意。
ただし、注意しなければならない点が一つあります。それは、「したい」ではなく「できる」に分類しているにもかかわらず、肉体関係を求めている男性もいるということです。十分にモテる男性であれば、素直に「したい」と思う女性にだけに声をかければよいわけですが、そうでもない男子諸君は「できる」レベルだけれど、ヤラせてくれそうだから声をかけようという、けしからん欲求が生じることもあるわけです。その場合は、恋愛に発展することは難しいでしょう。占いの目線では、男性からの気持ちが、やらせてくれそうだから行動しているだけなのかどうかをしっかりと見極める必要がありそうです。
下心を持っている男性を本気にさせるテクニック
では、実際に下心を向けられている女性は、何をすればその男性とちゃんとお付き合いをすることができるのでしょうか。占い師の目線で男性心理を分析して見たいと思います。
「付き合うまではしない主義」はシラける商談
水野敬也氏の『スパルタ婚活塾』には、「男の部屋でそういう流れになったときの『私、付き合ってない人とはHしないの』」には、「え? これ、商談すか?」と思ってしまうと書いています。これも男性心理を適切に示した素晴らしい表現だと思います。そんな段階になってから冷たく突き放してしまっては、男女としての関係どころか人間関係にすら亀裂を入れてしまう恐れがあります。ただの友達だと信じていて、恋人になりたいと思っていないのであれば、仕方がないかもしれませんし、誘った男が野暮というものです。しかしながら、付き合いたい気持ちがありながらにして男性の家に行って、その段階で肉体関係を拒むのでは順番がガチャガチャです。
駆け引き自体は非常に大切
もちろんのことながら、恋の駆け引きは非常に大切であることは否定のしようがありません。何の考えもなく感情にまかせてしまっては、相手の男性の心はいつまでも上には登らず、下心のままでとどまってしまうでしょう。大切なのは、男性から下心を持たれていることには喜びを示しつつ、次回に期待を持たせてその場を去ることです。次こそはチャンスがあるけれど、今回は我慢だと思わせることこそが、この種の駆け引きでは有効です。次に会うまでの間、相手の男性は様々な妄想を膨らませて、次第に恋心というべき感情をたぎらせてくれるようになるわけです。この間、最後まではだめでも、少し強めのボディタッチくらいは認めてもよいでしょう。
魅力的な女性をアピールして必要と思わせる
「次こそは」という期待で男性を引きつけることができる期間には限度があります。いつまでもそのように引っ張り続けることは難しいでしょう。関係を持つまでの間は、男性側もある程度真剣に女性を見てくれますし、優しく気遣いをしてくれるはずです。そこで男性に甘えるばかりではなく、また優しくされて当然と考えるのでもなく、最適な気遣いができる魅力的な女性であることをアピールすればよいのです。このタイミングで魅力的な女性であることに気づいてもらえたなら、男性の下心はすでに恋心に変わっているはずです。