
タロットを学び始めると、必ず出てくるのが「逆位置」の問題です。
カードが逆さまに出たらどう読むのか。正位置の意味と真逆なのか、それとも弱まるだけなのか。そもそも逆位置は使うべきなのか。
この記事では、占い業界歴19年の筆者が、タロットの逆位置の読み方の基本と、あえて「使わない」という選択肢について解説します。
タロットの逆位置とは何か
逆位置とは、タロットカードが上下逆さまの状態で出ることを指します。英語では「リバース(Reversed)」と呼ばれます。
たとえばシャッフルの際にカードの向きが混ざり、展開したときに逆さまになっているカードがあれば、それが逆位置です。上下正しく出たカードは「正位置(アップライト)」と呼びます。
タロットの78枚すべてに正位置と逆位置の意味があるとすると、覚える意味は156通り。初心者にとってはこれが大きな壁になります。
タロットの逆位置の読み方 — 4つのアプローチ
逆位置の解釈にはさまざまな流派がありますが、代表的なアプローチは以下の4つです。
1. 正位置の意味が「弱まる」と読む
最もシンプルな考え方です。正位置の意味がそのまま弱くなる、発揮されにくくなると解釈します。
たとえば「力」のカードは正位置では「強い意志」「忍耐」を意味しますが、逆位置では「意志の弱さ」「忍耐力の不足」と読みます。
2. 正位置の意味が「歪む・過剰になる」と読む
正位置の本来の意味が歪んで表れている、あるいは行き過ぎていると解釈する方法です。
「力」の逆位置なら、「強引すぎる」「無理やりコントロールしようとしている」という読み方になります。単に弱まるのではなく、力の使い方が間違っていると捉えるわけです。
3. 正位置の意味が「遅延・停滞する」と読む
カードの意味自体は正位置と同じだが、その実現が遅れている、あるいはまだ準備中であると解釈します。
「力」の逆位置なら、「強い意志は持っているが、それを発揮するタイミングがまだ来ていない」と読みます。
4. カードの「裏面・内面」を読む
正位置が外に表れている面だとすれば、逆位置はその裏側、つまり内面や隠れた側面が出ていると解釈する方法です。
「力」の逆位置なら、「外には強さを見せているが、内心では不安を抱えている」という読み方になります。
タロットの逆位置を「使わない」という選択肢
ここからが、この記事で最も伝えたいことです。
実は、逆位置を使わないという方法は、タロットの世界では十分にメジャーな選択肢です。
逆位置を使わない流派は少なくない
タロットの歴史を遡ると、逆位置の概念が広まったのは比較的近代になってからです。マルセイユ版の時代には、逆位置をそもそも使わない読み方が主流でした。
現代でも、プロの占い師の中には逆位置を一切使わない人が少なからずいます。これは手抜きでも初心者向けの妥協でもなく、ひとつの確立された方法論です。
逆位置を使わないメリット
- 覚える意味が半分になる — 78枚だけに集中できるため、学習の負担が大幅に減る
- 解釈がブレにくい — 正位置の意味だけで判断するため、リーディングの一貫性が保てる
- 占的設定の力が問われる — 逆位置に頼らず、問いの立て方でカードの意味を絞り込む技術が自然と身につく
3つ目が特に重要です。「このカードは逆位置だからネガティブな意味」と機械的に判断するのではなく、「自分が立てた問いに対して、このカードは何を伝えているか」を考える力が育ちます。
逆位置なしでネガティブな意味を読むには?
「逆位置を使わなければ、ネガティブなメッセージが読み取れないのでは?」という疑問はもっともです。
しかし、タロットの78枚の中には「塔」「死神」「剣の10」など、正位置の時点でネガティブな意味を持つカードがたくさんあります。また、同じカードでも問いの内容によってポジティブにもネガティブにもなります。
たとえば「隠者」のカードは「内省」「一人の時間」を意味しますが、「彼はなぜ連絡をくれないのか」という問いに対して出れば、「一人になりたがっている」というネガティブな答えになり得ます。逆位置を使わなくても、問いの力でカードの意味は十分にコントロールできるのです。
タロットの逆位置をどう扱うかの判断基準
では、逆位置を使うべきか、使わないべきか。筆者の考えをお伝えします。
初心者は「逆位置なし」から始めてよい
まずは正位置の意味をしっかり身につけることが先です。78枚の意味を自信を持って読めるようになってから、逆位置を取り入れるかどうかを検討しても遅くありません。
最終的には「占的設定」の力が決め手
逆位置を使うか使わないかよりも、「何を占うか」という問いの立て方のほうが、リーディングの精度に与える影響ははるかに大きいです。
問いが曖昧なままカードを引けば、逆位置があろうがなかろうが解釈は定まりません。逆に、問いが具体的であれば、正位置だけでもカードは明確な答えを返してくれます。
逆位置の有無に悩む時間があるなら、問いの精度を上げる練習に時間を使いましょう。
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タロット道場AIで逆位置の解釈を練習する
逆位置を使うにせよ使わないにせよ、カードの解釈に自信を持つには練習が必要です。
タロット道場AIは、自分のリーディングをAIに添削してもらえるツールです。カードと占的(問い)を入力すると、AIが別の視点から解釈のフィードバックを返してくれます。
特に逆位置の解釈で迷ったとき、「自分はこう読んだけれど、他の読み方はないだろうか」という確認に使えます。答えを教えてもらうのではなく、自分の解釈を磨くための練習相手として活用してください。
また、Prophetess Tarotでは逆位置のON/OFFを自由に切り替えられます。まずは逆位置OFFで正位置の読みに集中し、慣れてきたら逆位置ONに切り替えて練習するという段階的な使い方ができます。
タロットの逆位置まとめ
タロットの逆位置に対する考え方を整理します。
- 逆位置の読み方には4つのアプローチがある — 弱まる、歪む、遅延する、内面が出る
- 逆位置を使わないのは正当な選択肢 — プロでも使わない人は多い
- 初心者は正位置からで十分 — まず78枚の意味を自信を持って読めるようになること
- 最も大切なのは占的設定 — 逆位置の有無よりも、問いの精度がリーディングの質を決める
逆位置は「使うべきもの」でも「使ってはいけないもの」でもありません。自分の占い方や学習段階に合わせて、柔軟に選択すればよいのです。
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著者紹介
五十六謀星もっちぃ / 占い業界歴19年。10代で占い師デビュー後、対面鑑定や電話占い、占星術の連載や多数のメディア出演を経験。著書『五十六謀星もっちぃの占星術講義』(説話社)は占い大学公式テキスト。延べ5万人を鑑定し、250人以上の占い師を育成。





