一電話占い師の日乗 2021年7月前半

尊敬する私小説作家の日乗を真似て、電話占い師としての日々の生活を記します。この日乗の時期の「通常業務」とは、朝9時から11時まで、および17時半から19時までの3時間半の電話占いの待機です。この日乗は、そんな電話占いの仕事の合間に、講座やコンサルなどの占い事業を行い、時に散歩し、時に鯨飲馬食する楽しい日常の記録です。

7月1日(木)
通常業務。朝から特食の鯖カツ定食を食べる。普段の朝食は、麦ご飯に行者ニンニク、それに少しの佃煮類と卵にトリュフ醤油という完全ルーティンである。これはかなり健康的な食事で、味も悪くない。そうは言い条も100食連続くらいでこれを食べたためさすがに飽きてきた。昼にコンサル業務を多数こなして、夜はタンドリーチキン。

7月2日(金)
待機なし。コンサル関係の業務多数。本当は自分の講座の設計や、新しいビジネスに関する業務など、やらなければならないことが多数あるが、何かとやる気がわいてこない。

7月3日(土)
タイタンの学校7回目。今回は所用が重なっていたため、少し遅刻して3限目からの登校。前の授業の邪魔をしないように時間を調整するために画材店の世界堂へ。本のコーナーだけで2時間は過ごせそうな品揃えである。授業はガキ使やさんまさんの番組でおなじみの菅賢治先生の授業。さんまさんとの思い出話に迫力があって面白かった。夜はヨーカドーを物色するも、食べたいものがなくて不満。

7月4日(日)
通常業務。やる気なし。1冊読書をした他は終日無為。

7月5日(月)
前半のみの待機。仕事が終わった後は外出。昔からの友人占い師を連れだって、日頃お世話になっている麻布十番の燦伍さんへ。おいしいアメリカンレモネードや丁寧なビールと白ワインを堪能。その後、六本木へ移動。共通の知り合いの店にお邪魔するなどして結局、夜遅くまで遊び回る。営業を兼ねての久しぶりの深酒。

7月6日(火)
待機なし。感性を磨くための学びが多く続いた影響でメンタルが不安定になる。2日連続で後回しになってしまっていて各種の連絡事項などを済ませたほかは無為。昔から愛してやまない映画『ザ・マジックアワー』を1人スマホで摂取する。映画や漫画を見ることが「コンテンツの摂取」という生産的活動に変わったのはタイタンの学校の収穫の一つ。

7月7日(水)
通常業務。やっとエンジンがかかってきたため、朝から企画や情報収集に奔走。夕方からはananwebの打ち合わせ。新しい企画をやらせてもらえるチャンスが巡ってくる雰囲気である。

7月8日(木)
通常業務。先日六本木で見た現代アーティスト村上隆氏の新作の発売日。妻がほしがっていたので発売開始と同時に注文したが、数秒で売り切れの表示に。安いという訳ではない版画にこれほど人が群がるというのは景気のいい話であるが、氏の作品はリセールバリュも高いことを考えると、これはIPOのようなものである。

7月9日(金)
待機なし。8月の末に予定している12星座占いの講座の企画を早くも立て始める。今回は、12星座それぞれのイメージを深掘りして、各星座の男性がどのような考えでどのような恋愛の仕方をするかを考察するもの。占星術と表記しないのは、火星がどうとか金星がどうとかいう細かい話ではなく、各星座のイメージを膨らませることに重点を置いた講座にするためである。
夜は久しぶりにプロジェクターを出しての映画鑑賞。『キャプテン・アメリカ』を摂取。

7月10日(土)
タイタンの学校8回目。ラップの授業は相変わらずにリズム三昧である。大学時代に2年間練習してものにならなかったリズムキープが、今更身につくことはないのである。簡単な飲食を済ませてから帰宅し、夜は吉野家のファミリー牛ざらをつまみに飲み直す。

7月11日(日)
休日。久しぶりに完全な休暇。まずはランチに、かなり以前から食べたくて仕方がなかった、白山の有名な町中華「兆徳」へ。ここでは、数多くの食通が最高のチャーハンと太鼓判を押す、格別においしいチャーハンが出る。どんな食通が研究しても、このチャーハンがなぜ美味しいのかを的確に説明することはできないらしい。しかし間違いなくうまいという現実がある。昼時を外したが、店の外には行列ができている。60分ほど待つことになったが、これは、コロナ前の平日におけるスプラッシュマウンテンの待ち時間と同程度である。出てきたチャーハンは紛れもない美食で、土日祝日限定の揚げ餃子も完璧な品物である。
その後、五反田に移動してオンワードのファミリーセールへ。Twitterの情報で、このセールでは服地が売られているという情報を聞きつけてのことである。オンワードをオシャレとして愛用している方には申し訳ないが、少なくとも私にとって魅力を感じる商品は1つもなかった。その代わり出口で行われていた社員によるフリーマケットでは段違いに素晴らしい魚のネクタイを購入することができた。
帰路、映画のような大雨に打たれたため、緊急避難で日本橋三越へ。素晴らしい品々を見物。まい泉のとんかつとワインに合う惣菜を買って帰宅。

7月12日(月)
通常業務。講座の準備に夢中になる1日。占星術に関する資料を机の横の手が届く位置の本棚に集結する配置転換を行う。サッカーのスタメンを決めるようで楽しい作業であるが、古い資料も多いため鼻が詰まる。夜はプロジェクタで『ボヘミアン・ラプソディ』。

7月13日(火)
待機なし。講座作りに没頭。素晴らしいアイディアが次々と浮かんで充実の1日。これは「コンテンツ摂取」の効果も大きい。毎度のことながら講座にかけるエネルギーは完全に採算度外視のレベルである。夜は前日から注文していたまい泉のヒレカツ弁当。このトンカツ屋は、札幌が誇るデパートである丸井さん入っていたため、幼少期から愛したごちそうであるが、6月に青山本店で食べて以来の熱の上がり方は過去に例を見ない次元になっている。弁当を食べた後『レ・ミゼラブル』を摂取。その後、カツサンドも完食。

7月14日(水)
前半のみの待機。朝から原稿執筆。少し前に話題になっていた神崎メリ氏の書籍を読了。占いの仕事はもちろん、原稿の執筆にも講座作りにも参考になる着眼点を得た。夜は松屋の出前。出前館で注文すると1皿多く届くキャンペーンがかかっていたので、3皿たべるつもりで2皿注文したところ4皿届いた。素晴らしいサービス精神である。4皿来るなら大盛りを頼めばよかったと後悔する私は本物の欲張りである。

7月15日(木)
通常業務。占星術講座の準備の続き。何かと多忙。最近妻の調子が悪いため、夜は1人でヨーカドーに買い出し。刺身やレタスなどを購入して、久しぶりにちょっとした料理。即席の漬けマグロや、レタスたっぷりの塩レモンサラダ焼きそば等。美味。最近はまっているプロジェクター映画鑑賞は『逆襲のシャア』を摂取。

五十六謀星もっちぃ

10代の頃から占い一筋に生きる職業占い師。老舗の占い館の史上最年少占い師などを経て、現在は占い師養成講座を主催。延べ5万人を鑑定。占い師の採用試験の実技審査員を400件以上担当。テレビや雑誌などメディア出演多数。著書に『1日2時間で月10万円 はじめよう 電話占い師』(同文舘出版)がある。

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