占い師として活動する以上、クレームの問題を避けて通ることはできません。
クレームは怖いものです。特に、駆け出しの占い師にとっては、一つのクレームが「もう辞めたい」と思うきっかけになることもあります。
しかし、クレームの多くは「パターン化」されています。どんな行動がクレームにつながるのかを事前に知っていれば、そのほとんどは予防できます。
この記事では、延べ5万人の鑑定経験と、250人以上の占い師を育成してきた中で見えてきたクレームの3大パターンと、その予防策、そしてクレームが発生したときの対処法をお伝えします。

クレーム第1位: 結論が出ない
占い師に対するクレームで、最も多いパターンがこれです。
「あなたの思うように進みなさい」— 一見、お客様の自主性を尊重するやさしい言葉に聞こえます。しかし、これは占いとしては何もしていないのと一緒です。
お客様は、自分では結論が出せないから占い師に相談しています。「あなたが決めてください」と返されたら、「何のためにお金を払ったのか」と感じるのは当然です。
なぜ結論を出せないのか
結論を出せない占い師には、3つのタイプがあります。
覚悟が足りないタイプ — 「間違ったことを言ったらどうしよう」「お客様を傷つけたらどうしよう」という恐怖心から、曖昧な表現に逃げてしまう。
技術が不足しているタイプ — 占術の知識はあるが、それを具体的な結論に落とし込む力が身についていない。
結論を出していないことに無自覚なタイプ — 本人は鑑定をしっかり行ったつもりでいますが、お客様からすると結論がなかった、という状態です。たとえば、星の配置やカードの意味を丁寧に説明して、「だから○○の傾向がありますね」で終わってしまう。占い師としては解説を尽くした満足感がありますが、お客様は「で、結局どうすればいいの?」という疑問を抱えたまま鑑定が終わります。このタイプは自分に結論が欠けている自覚がないため、お客様の不満の原因にも気づけません。
いずれのタイプも、正しい指導を受ければ改善できます。ただし、3つ目の無自覚タイプだけは、まず「自分の鑑定には結論がない」と気づくことが第一歩です。
予防策: 結論を出す覚悟と技術
まず必要なのは、覚悟です。占い師として結論を出すことは責任を伴いますが、それこそがお客様から報酬をいただく理由です。
技術面では、人によってやるべき方法は違いますが、基本は「お客様の質問に対して、Yes/Noまたは具体的な行動指針を必ず含める」ことです。たとえば「転職すべきですか?」という質問に対して、「あなたの心次第です」ではなく、「はい。占いの結果からは、○月頃に動き出すのがベストだと出ています」と答える。
曖昧な答えしか出せないなら、それは「占いの答えが曖昧」なのではなく、「占い師が結論を出すことを避けている」だけです。
クレーム第2位: 迎合して結果が変わる
お客様の話におもねって、占いの結果を修正してしまう。これが2番目に多いクレームパターンです。
恋愛相談で「彼は私のことが好きですよね?」と聞かれたとき、占いの結果がそうでなくても、お客様の反応を見て答えを寄せてしまう。お客様は最初は安心しますが、鑑定全体を通じて「この人の言うことは一貫性がない」「芯がない」と感じ取ります。
迎合のリスク
迎合する占い師に対して、お客様は次第に「この人は自分が聞きたいことを言ってくれるだけで、本当のことを教えてくれない」と感じるようになります。
皮肉なことに、お客様が本当に求めているのは、たとえ厳しい結果であっても正直に伝えてくれる占い師です。甘い言葉を言ってくれる占い師と、真実を言ってくれる占い師。リピーターとして戻ってくるのは、後者の方です。
予防策: 占いの結果に芯を持つ
鑑定を始める前に、占いの結果を自分の中で確定させてください。お客様と話す前に、「この相談に対する答えは○○である」と、自分の中で結論を固める。
そのうえで、伝え方を工夫する。結論を変えるのではなく、結論の伝え方を変えるのです。
厳しい結果を伝えるときも、ネガティブに聞こえないような表現を選ぶ。これは技術であり、練習で身につけることができます。
クレーム第3位: 占いが外れた
3番目に多いのが、「占いが外れた」というクレームです。
時期予測が外れた、相手の気持ちが違っていた、予想した展開にならなかった。こうした「外れ」に対するクレームは、避けようがない部分もあります。
外れを恐れすぎると、占いが成り立たなくなる
ここで大切な心構えがあります。
占いが外れることを恐れて、外れない占いをしようとすると、結果的に一般論の恥ずかしい占いしかできなくなります。
「来月あたりに良いことがあるかもしれません」— これは絶対に外れない言い方ですが、同時に何の価値もありません。お客様が求めているのは、こうした曖昧な予言ではなく、踏み込んだ具体的な答えです。
占いが外れることは仕方のないことです。むしろ、外れるリスクを取って踏み込んだ鑑定をしていることを、誇りに思ってください。
対処法: 外れたときの向き合い方
占いが外れたと言われたとき、もっとも大切なのは「仕方がない」と受け入れることです。
安易に言い訳をしない。もちろん、状況が実際に変化したケースでは、その旨を誠実に説明することは問題ありません。ただし、「あなたの行動が変わったからです」のように、お客様に責任を転嫁するような言い方は避けてください。「前回の鑑定では○○という結果でしたが、今の状況を改めて占ってみましょう」と、前を向いた対応をするのがベストです。
占いは100%当たるものではありません。お客様もそれをどこかでは理解しています。大切なのは、外れたときの対応で信頼を損なわないことです。
クレームを予防するための3つの習慣
1. 鑑定前にお客様の相談内容を正確に把握する
多くのクレームは、「お客様が聞きたかったこと」と「占い師が答えたこと」のズレから生まれます。
鑑定を始める前に、お客様が何を知りたいのかを丁寧に確認してください。「○○についてのご相談ですね。具体的には、どのようなことが気になっていますか?」— この一言があるかないかで、鑑定の方向性が定まり、クレームのリスクが大幅に減ります。
2. 結論を先に、理由を後に
お客様がもっともストレスを感じるのは、「結局何が言いたいのかわからない」鑑定です。
結論を先に伝え、その根拠を後から説明する。この順序を守るだけで、お客様の満足度は上がり、クレームは減ります。
3. 鑑定後のフォローを丁寧にする
鑑定が終わった後のフォローメッセージは、クレームを未然に防ぐ効果があります。
「本日はご相談いただきありがとうございました。○○の件、良い方向に向かうと信じています。何か気になることがあれば、いつでもご相談ください」— こうしたメッセージを丁寧に送ることで、お客様との関係が良好に保たれ、多少の不満があってもクレームに発展しにくくなります。
電話占い会社におけるクレームの影響
電話占い会社に所属している占い師の場合、クレームの影響は自分だけにとどまりません。
電話占い会社の収益構造を理解しておくことが重要です。占い師が受け取る報酬は売価の一部であり、残りは広告費・運営費・カスタマーサポート費として会社が使っています。
つまり、占い師の仕事は「一人のプレー」ではなく、会社の運営チーム・マーケティングチームとの「チームプレイ」です。クレームが発生すれば、占い師だけでなく、カスタマーサポートの対応工数が発生し、最悪の場合はお客様が退会して会社の売上にも影響します。
自分の鑑定の質を高めることは、会社全体への貢献でもあるのです。
クレームで辞めないための心構え
私がこれまで250人以上の占い師を育成してきた中で、クレームが原因で辞めてしまった方は一人もいません。
これは、うちの卒業生が特別強いからではなく、ひどいクレームがつくような事態に至らないように、事前にしっかりと訓練しているからです。
クレームは怖いものですが、それは「起きたらどうしよう」と漠然と不安に思うから怖いのです。クレームのパターンを知り、予防策を実践し、万が一のときの対処法を身につけていれば、必要以上に恐れる必要はありません。
占い師の仕事は、人の人生に寄り添う素晴らしい仕事です。クレームを恐れて一歩を踏み出せないのは、あまりにもったいないことです。
まとめ
| クレームのパターン | 原因 | 予防策 |
|---|---|---|
| 第1位: 結論が出ない | 覚悟不足 / 技術不足 / 無自覚 | 結論を出す覚悟と技術を磨く。無自覚タイプはまず気づくことが第一歩 |
| 第2位: 迎合して結果が変わる | 芯がない | 鑑定前に結論を確定させる |
| 第3位: 占いが外れた | 占いの性質上、避けられない | 外れたことを受け入れ、前を向いた対応をする |
クレームの大半は、結論を出さないことと迎合することから生まれています。逆に言えば、はっきりとした結論を、芯を持って伝えることができれば、クレームの大部分は防げます。
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よくある質問
Q. クレームが来たらまず何をすべきですか?
まずは、お客様の話を最後まで聞いてください。言い訳をせず、お客様の気持ちを受け止めることが第一です。電話占い会社に所属している場合は、会社のカスタマーサポートに速やかに報告してください。
Q. 理不尽なクレームにはどう対応すればいいですか?
残念ながら、占い師に対するカスタマーハラスメントも存在します。明らかに理不尽な要求に対しては、毅然とした態度で対応してください。電話占い会社に所属している場合、対応は会社に任せるのが原則です。個人で活動している場合は、事前にキャンセルポリシーを明記しておくことが重要です。
Q. クレームが怖くて電話占いのオーディションを受けられません
クレームの大半は予防できます。この記事で解説した3つのパターンを理解し、対策を実践すれば、必要以上に恐れる理由はありません。私の卒業生の中にクレームで辞めた方は一人もいません。正しい訓練が、自信の土台になります。





