クロウリーと『ブック・オブ・トート』 — 魔術師が設計したタロットの全貌

クロウリーと『ブック・オブ・トート』 — 魔術師が設計したタロットの全貌

アレイスター・クロウリー(1875-1947)という名前を聞いて、多くの日本人が思い浮かべるのは「20世紀最大の黒魔術師」「大獣666」「怪物」といったセンセーショナルなイメージでしょう。英国政府が入国を拒否したこともあり、マスコミからは「世界で最も邪悪な男」と呼ばれ、その私生活は薬物とスキャンダルで彩られていた——そうした話題ばかりが先行して、肝心の仕事、すなわち彼が20世紀タロットの最大の設計者の一人であったという事実は、日本語圏では驚くほど語られていません。

しかし、現代のタロット思想史を語る上で、クロウリーとその著書『The Book of Thoth(ブック・オブ・トート)』(1944年)、そして画家レディ・フリーダ・ハリスが描き上げたトート版タロットを飛ばすことは不可能です。ウェイトが「誰でも手に取れる絵物語」の方向にタロットを開いたとすれば、クロウリーは正反対の方向——カバラ・占星術・古代エジプト神話・彼自身が切り拓いた魔術体系「テレマ(Thelema)」のすべてを78枚の中に圧縮するという極限まで——タロットを密度化しました。

この記事では、占い業界歴19年の筆者が、クロウリーという人物・彼の思想・『ブック・オブ・トート』の成立背景・トート版タロットの革新点・現代への影響までを、日本語で手に入る中で最も詳しいかたちで俯瞰します。本記事はタロットの古典 完全ガイドの個別記事として、同シリーズのA.E.ウェイトと『ピクトリアル・キー』と対になる位置に置かれています。


なぜウェイトとクロウリーは対照的なのか

ウェイトとクロウリーは、同じ黄金の夜明け団(Hermetic Order of the Golden Dawn)から出発した人物です。にもかかわらず、彼らが残したタロットは驚くほど違います。この違いは、二人の性格と思想的立場の根本的な対立から生まれました。

ウェイトは隠す人であり、クロウリーは宣言する人でした。

ウェイトは『The Pictorial Key to the Tarot』(1910)の副題に「占いのヴェールの下にある秘密の伝統の断片」と記しました。彼にとってタロットは、神秘主義的・キリスト教神秘主義的な「秘密の伝統」の入り口であり、最重要の教えは象徴の奥にヴェールで隠されています。絵の奥にある意味を静かに瞑想し、ふさわしい心の準備ができた者にだけ徐々に開かれる——これがウェイトの姿勢です。

クロウリーはそうではありません。彼は『ブック・オブ・トート』で、カバラの生命の樹、占星術の惑星・星座対応、四大エレメント、古代エジプトの神々、そして彼自身が1904年に受け取ったと主張する『法の書(Liber AL vel Legis)』の教義——そのすべてを同時にカードの上に投げ込み、正面から宣言しました。隠すのではなく、読める人にはすべてを読ませるという姿勢です。

ウェイトは大衆化を狙い、クロウリーは純度を狙いました。

ウェイト版の小アルカナが絵物語化されたおかげで、タロットは書店の隅にひっそりと並ぶ秘儀の書物から、誰でも開けるビジュアルブックへと変わりました。それが20世紀後半の大衆タロットブームを準備したのです。一方、クロウリーの関心は一貫して、西洋秘教の最高密度の結晶体を一組の78枚の中に封じ込めることにありました。彼はタロットを「万人のための絵物語」に開く気は最初からなく、むしろ「真剣にオカルト科学を学ぶ者のための図像コード」として設計したのです。

この対照は、現代のタロット実践者にとって単なる歴史的トリビアではありません。手元のデッキがウェイト系統なのかトート系統なのかによって、そのカードを読むために必要な知的準備が根本から違うのです。この違いを理解するために、まずはクロウリーという人物そのものを見ていく必要があります。


アレイスター・クロウリーという人物 — 略伝

アレイスター・クロウリー、本名エドワード・アレクサンダー・クロウリー(Edward Alexander Crowley)は1875年10月12日、英国ウォリックシャー州レミントン・スパで生まれました。父は裕福な醸造業者で、両親はともにプリマス・ブレザレンという極めて厳格なプロテスタント福音派の信徒でした。

幼少期のクロウリーは毎日聖書を読まされて育ちました。母親は彼の奔放な気質に手を焼き、聖書黙示録に登場する大淫婦バビロンが従える獣の名前「666」から、息子を「the Beast(獣)」と呼んだと伝えられています。クロウリー自身は後年、この渾名を逆手にとって「To Mega Therion(大いなる獣)」という自称名として受け入れ、生涯の旗印にしました。キリスト教に対する決定的な反逆は、母親が彼に張り付けた呼び名そのものから芽吹いているのです。

1895年、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジに進学。この頃から登山家としても頭角を現し、1902年にはK2登頂を試みる国際隊に参加しています(失敗)。1905年にはカンチェンジュンガ登頂を試み、こちらも失敗に終わりました。20世紀前半の冒険家としてのクロウリーは、オカルト界の外でも一定の知名度を持っていた人物です。

黄金の夜明け団への加入と離脱(1898-1900)

1898年、クロウリーは黄金の夜明け団に加入します。この団は1888年にウィリアム・ウィン・ウェストコット、サミュエル・リデル・マクレガー・マザース、ウィリアム・ロバート・ウッドマンの3人によって創設された英国の魔術結社で、ヘブライ・カバラ・占星術・錬金術・タロットを統合したカリキュラムを持ち、英国オカルト界の最精鋭が集まる場所でした。マザースは加入者それぞれに魔術名を授けていて、クロウリーの魔術名は Perdurabo(「我耐え抜かん」) と命名されました。

クロウリーは団の儀式と教義を驚くべき速度で吸収し、わずか2年ほどで上位階梯へと昇ろうとしました。ところが、団はちょうど内部分裂の時期にあり、創始者マザースと他の上級団員たち(W.B.イェイツを含む)の間の対立が激化していました。クロウリーはマザース側につき、ロンドンのヴォルト(団の儀式用の地下室)の占拠事件にまで発展する騒動の当事者となります。最終的に、クロウリーは団から除名され、マザースとの関係もほどなく破綻しました。黄金の夜明け団におけるクロウリーの時代は、わずか2年で幕を閉じたのです。

しかし、この短期間に彼が吸収したカリキュラム——ヘブライ文字22字と大アルカナ22枚の対応、惑星と二重文字の対応、星座と単純文字の対応、そして四大エレメントと4スートの対応——は、その後40年以上にわたって彼のタロット観の土台となり続けました。『ブック・オブ・トート』の隅々に見られる対応体系のほとんどは、もとを辿れば黄金の夜明け団の教義に行き着きます。クロウリーは同時に、マザースの体系を「不完全」と断じて独自の修正を加える姿勢も終生手放しませんでした。師であり敵でもあるマザース——この複雑な関係については、同シリーズのサミュエル・マザースの記事で詳しく扱います。

カイロ、1904年 — 『法の書』とテレマの誕生

クロウリーのタロット観を決定づける出来事が、黄金の夜明け団を離脱した4年後に起こります。

1904年3月、新婚旅行中だったクロウリーは妻ロゼとともにエジプト・カイロに滞在していました。クロウリー自身の証言によれば、ロゼが突然、「彼らがあなたを待っている」というトランス状態のメッセージを伝え始めたといいます。彼女はクロウリーをブーラーク博物館に連れて行き、後年「啓示のステーレ(The Stele of Revealing)」と呼ばれることになる石碑(エジプト第25〜26王朝期、プリースト・アンクアフナフォンスのための葬祭石碑)を指し示した、というのです。

同年4月8日から10日の3日間、クロウリーは「エイワス(Aiwass)」と名乗る存在の口述を受け、『Liber AL vel Legis(法の書)』 を書き下ろします。この短い3章の書物が、その後クロウリーが打ち立てることになる独自の魔術体系「テレマ(Thelema)」の中核聖典です。

『法の書』の中心教義は、次の2つの命題に要約されます。「汝の意志するところを行え、それが法の全てとならん(Do what thou wilt shall be the whole of the Law)」と、「愛は法なり、意志下の愛(Love is the law, love under will)」。この2句は英国秘教史において最も有名なクロウリー語録となり、後のウイッカやネオペイガニズム運動にも多大な影響を与えました。

クロウリーは『法の書』の中で、人類史を3つのアイオーン(Aeon/神統治の時代)に分けて語ります。第1のアイオーンはイシスのアイオーン(母権制の原初の時代)、第2はオシリスのアイオーン(父権制・犠牲と復活の宗教が支配した時代)、そして第3がホルスのアイオーン(Aeon of Horus、王冠と征服の子の時代)です。クロウリーは、1904年をもってオシリスのアイオーンが終わり、ホルスのアイオーンが始まったと宣言しました。『ブック・オブ・トート』の中でクロウリーはこう書いています。

「これは新しいアイオーンの始まりにほかならない。……新しいアイオーンは、これまでの事物の秩序にあまりに途方もない変化をもたらしたのであり、使い古された伝統をそのまま続けようと試みるのは明らかに愚かしいことである。『古き時代の儀式は黒し』」
— アレイスター・クロウリー『ブック・オブ・トート — エジプト人のタロットに関する短いエッセイ(The Book of Thoth: A Short Essay on the Tarot of the Egyptians)』(1944年)(筆者訳)

原文: “This being the beginning of the New Aeon, it has seemed more fitting to show the beginning of the Aeon…the new Aeon has produced such fantastic changes in the settled order of things that it would be evidently absurd to attempt to carry on the outworn traditions, ‘the rituals of the old time are black.'”

この「古き時代は終わった」という感覚こそが、クロウリーが既存の黄金の夜明け団タロット(ウェイト版の源流)を「不十分」とみなし、一組の新しいタロットを設計しようとした最大の動機でした。トート版タロットは、単にクロウリー個人の趣味で作られたのではありません。それは、ホルスのアイオーンにふさわしい新しい時代の象徴体系としての使命を帯びていたのです。

晩年のクロウリー

1920年代以降、クロウリーはイタリア・シチリアに「テレマ僧院(Abbey of Thelema)」を設立して理想のコミューンを作ろうとしますが、1923年にムッソリーニ政権に追放されます。帰国後の彼の生活は、ヘロイン中毒と経済的困窮の中で続きました。マスコミは彼を好意的に描かず、1923年には英国の大衆紙が「世界で最も邪悪な男」と呼んで非難キャンペーンを張りました。

そうした逆境の中でも、クロウリーの執筆活動は最後まで続きました。『ブック・オブ・トート』はまさに彼の最晩年の大仕事であり、1947年12月1日、英国ヘイスティングスの下宿で72歳の生涯を閉じる3年前に完成した著作です。彼は自分の人生の総決算として、魔術哲学のすべてをこの一冊の解説書に封じ込めたのです。


レディ・フリーダ・ハリスとの協働 — 5年越しの設計作業

ここで、もう一人の主役に光を当てる必要があります。レディ・フリーダ・ハリス(Lady Frieda Harris, 1877-1962)です。トート版タロットの図像は、クロウリーの指示のもとにハリスが描き上げたものであり、その芸術性においてはクロウリー自身の仕事というよりも、ハリスの芸術作品と呼んだ方が正確です。

ハリスは英国の政治家パーシー・ハリスの妻で、社交界にもコネクションを持つアマチュア画家でした。クロウリーとは1937年に出会い、クロウリーの魔術体系に強い関心を抱きます。1938年、クロウリーは彼女にタロットの図像設計を依頼しました。

当初の計画では、既存のタロットを「リフレッシュする」程度の軽い仕事のはずでした。ところが、作業に取り掛かると、ハリスは射影幾何学(projective geometry)への深い理解を持ち込み、カードの一枚一枚に数学的な構図を要求しました。ルドルフ・シュタイナーの人智学の影響を受けていたハリスは、単に美しい絵を描くのではなく、幾何学的真理そのものを図像化することを目指したのです。

クロウリーはハリスの要求に応じるかたちで、当初の計画をはるかに超える精密な象徴体系を組み立て直していきました。結果として、78枚すべてのカードが何度も描き直され、作業は5年間続きます。ハリスは1938年から1943年まで、クロウリーからの指示を受けながら、ある1枚を何度も描き直した上で(8回描き直したカードもあると伝えられます)、最終的に78枚の完成形に辿り着きました。

1941年と1942年にはロンドンとオックスフォードでカードの原画展覧会が開催され、一般公開もされています。ハリスはこの展覧会の開催を実質的に一手に引き受けましたが、展示にはクロウリーの名前を出さないことを条件にしました。当時の英国ではクロウリーの悪名があまりに強く、彼の名前を出すこと自体が展覧会の成功を妨げる恐れがあったためです。トート版タロットは、こうした社会的逆風の中で生まれた作品でもありました。

トート版が正式にデッキとして商業的に印刷・発売されるのは、実はクロウリー・ハリス両者の死後、1969年のことです。クロウリー自身はカードが美しい印刷物として流通する姿を見ることはありませんでした。しかし、『ブック・オブ・トート』の解説書そのものは1944年に、O.T.O.(東方聖堂騎士団)機関誌『The Equinox』の第3巻第5号として200部限定で出版され、クロウリー最晩年の到達点を記録にとどめました。


『ブック・オブ・トート』の構成 — 何が書いてあるのか

『ブック・オブ・トート』の正式な書名は The Book of Thoth: A Short Essay on the Tarot of the Egyptians(「ブック・オブ・トート — エジプト人のタロットに関する短いエッセイ」)です。クロウリーは副題で「短いエッセイ」と謙遜していますが、実際には250ページを超える密度の濃い本です。書名の「トート」は古代エジプトの知恵と書記の神の名で、タロットの名前そのものがこの神に由来するという伝承(ジェブラン由来)を受けた命名です。

全体は大きく3部構成になっています。

Part One — The Theory of the Tarot(タロット理論篇) では、タロットの構造・歴史・カバラとの関係・占星術との対応・エレメント体系・命名規則などを論じます。「エジプト人のタロット」という副題を持ちながら、中身はほとんどがカバラと西洋オカルト科学の概説で、エジプト神話は象徴の借用元として扱われています。

Part Two — The Atu (Keys or Trumps) では、大アルカナ22枚それぞれの象徴・カバラ対応・占星術対応・エジプト神話対応が解説されます。「Atu(アトゥ)」とは古代エジプト語で「家・鍵」を意味するとクロウリーが主張する用語で、彼は大アルカナのことを「Trumps」や「Major Arcana」ではなく一貫して「The Atu」と呼びます。これはクロウリーが自分のタロット用語を黄金の夜明け団やウェイト系統から切り離す意図的な仕掛けでもありました。

Part Three — The Court Cards and the Small Cards(コートカードと小アルカナ) では、4スート × 14枚 = 56枚の小アルカナ全てが解説されます。クロウリーのコートカードには独特の特徴があって、ウェイト版の「Page / Knight / Queen / King」ではなく、「Princess / Prince / Queen / Knight」の4階層が採用されています。つまりトート版にはKingがいないのです。これは、四大エレメント(火・水・風・地)と四文字神名 YHVH の対応を厳密に守ろうとすると、コートカードの階層構成が変わらざるを得ないというクロウリーの判断の結果でした。

本書の冒頭、第1部第1節はシンプルな宣言から始まります。

「タロットは78枚のカードの組である。現代のプレイングカードの4つのスートはタロットから派生したものだが、コートカードは3枚ではなく4枚ある。さらに22枚の『切り札(Trumps)』が加わり、それぞれが独自の題名を持つ象徴的な絵札となっている」
— アレイスター・クロウリー『ブック・オブ・トート』(1944年)第1部第1節「Introductory」(筆者訳)

原文: “THE TAROT is a pack of seventy-eight cards. There are four suits, as in modern playing cards, which are derived from it. But the Court cards number four instead of three. In addition, there are twenty-two cards called ‘Trumps’, each of which is a symbolic picture with a title itself.”

続けてクロウリーは、この構成が偶然のものではないことを次のように宣言します。

「一見するとこの配列は恣意的に思えるかもしれない。だが、そうではない。後述するように、それは宇宙の構造——とりわけホーリー・カバラによって象徴される太陽系の構造——によって必然とされているのである」
— アレイスター・クロウリー『ブック・オブ・トート』(1944年)第1部第1節(筆者訳)

原文: “At first sight one would suppose this arrangement to be arbitrary, but it is not. It is necessitated, as will appear later, by the structure of the universe, and in particular of the Solar System, as symbolized by the Holy Qabalah.”

タロットの構造は「宇宙の構造の必然的な反映」である——この立場こそが、クロウリーのタロット観の芯です。カードは宇宙の暗号であって、恣意的な遊戯道具ではありません。この宣言の延長線上に、トート版の数々の革新が展開されていきます。


トート版タロットの革新 — ウェイト版との決定的な違い

トート版タロットは、一見するとウェイト版タロットとよく似ています。大アルカナ22枚・小アルカナ56枚、4スート構成、ヘブライ文字の対応——構造の骨格は共通しています。しかしディテールに目を凝らすと、ほぼすべての要素が微妙に、あるいは大胆に書き換えられていることがわかります。

名称の変更 — JusticeからAdjustmentへ、StrengthからLustへ

最もすぐ気づく違いが、大アルカナのいくつかのカード名称の変更です。

  • 8番は、ウェイト版では Justice(正義)、トート版では Adjustment(調整)
  • 11番は、ウェイト版では Strength(力)、トート版では Lust(欲望・情熱)
  • 20番は、ウェイト版では Judgement(審判)、トート版では The Aeon(アイオーン)
  • 21番は、ウェイト版では The World(世界)、トート版では The Universe(宇宙)

Justice を Adjustment に改名した理由は、クロウリーのカバラ的立場から説明できます。8番のカードはヘブライ文字 Lamed に対応し、Lamed は「教えの鞭」「方向を正す棒」を語源とする文字です。クロウリーはこのカードを、裁判の場で下される外的な「正義」ではなく、宇宙的な因果律によって自動的に発生する釣り合いの修正作用、すなわちカルマそのものとして捉え直しました。Justice(正義)は人間の法の観念に引きずられる危険があるため、より中立的な「Adjustment(調整)」という語に差し替えたのです。

Strength を Lust に変えたのも類似の論理です。ウェイト版の「Strength」では、女性が獅子の口を柔らかく閉じる穏やかな図像が描かれます。これに対してクロウリーは、獅子の上に跨る7つの頭を持つ女性(『法の書』の「大いなる獣」に跨る女性) という、はるかに激烈な図像を採用しました。Lust の訳語は日本語では「欲望」「肉欲」と受け取られがちですが、英語本来の語感は「情熱(passion)」「燃え盛る生命力」に近く、クロウリーはこの語で、道徳的な「克己」ではなく宇宙的生命エネルギーの歓喜に満ちた発散を意味させています。

Judgement を The Aeon に改めたのは、既に述べたように『法の書』以降の「ホルスのアイオーン」宣言を直接反映したものです。ウェイト版の20番は、天使のラッパで墓から蘇る死者たちというキリスト教終末論の象徴ですが、クロウリーにとってオシリスのアイオーン(キリスト教の時代)はすでに終わっており、終末論そのものが古い時代の遺物でした。代わりにトート版の20番には、新時代の象徴である王冠と征服の子ホルスと、太陽の光を放つホール・パール・クラート、背景の夜空と光の女神ヌイトが描かれます。

The World から The Universe への変更は、変更の中では最も穏やかなもので、21番が全宇宙の完成を示すカードであることを、より明示的な英語にしただけです。

小アルカナへの名称付与 — 各数札にキーワードが与えられる

もう一つの大きな革新は、小アルカナの数札56枚それぞれに個別のタイトル(キーワード)が与えられたことです。

例えば、Wands(杖)の2は 「Dominion(支配)」、Cups(杯)の3は 「Abundance(豊穣)」、Swords(剣)の9は 「Cruelty(残酷)」、Disks(円盤)の10は 「Wealth(富)」。これらの名称は、黄金の夜明け団の内部文書『Book T』に由来するもので、もともとはマザースが体系化した黄金の夜明け団の小アルカナ教義に基づいています。クロウリーはこの教義を公に開示し、小アルカナの各数札を意味のあるシンボルカードとして読めるように整備しました。

さらにクロウリーは、各小アルカナ札にデカン(decan/黄道十二宮を3分割した10度区切り)の対応を割り当てています。黄道12宮を3分割すると36のデカンができ、これが小アルカナの数札2〜10の36枚(4スート × 9数 = 36枚)にそれぞれ対応します。たとえば Wands の 5 は「獅子座の第一デカン」に対応し、このデカンを支配する惑星「土星」と結びついて 「Strife(闘争)」 という意味が導かれる、といった具合です。

この体系化によって、トート版の小アルカナは単なる数札ではなく、占星術・カバラ・数秘学が三層で交差する象徴体系となりました。この構造を理解してリーディングできれば、小アルカナ1枚から引き出せる情報量は格段に増えます。反面、初心者が絵柄を見ただけで意味を読み取ることは事実上不可能で、ここがウェイト版との決定的な違いです。

コートカード構成の変更

先ほど触れた通り、トート版のコートカードは Princess / Prince / Queen / Knight の4階層で、ウェイト版の Page / Knight / Queen / King とは異なります。これは四文字神名 YHVH(Yod / Heh / Vav / Heh-Final)と4エレメント(火・水・風・地)の対応を厳密に保つためです。

  • Knight(騎士) = Yod(父)= 火 = Fire of the Element
  • Queen(女王) = Heh(母)= 水 = Water of the Element
  • Prince(王子) = Vav(息子)= 風 = Air of the Element
  • Princess(王女) = Heh-Final(娘)= 地 = Earth of the Element

この構成では、ウェイト版の「King」ポジションが「Knight」に置き換えられており、元々の Knight は「Prince」に名称変更されています。4文字神名の順序と家族関係(父・母・息子・娘)が素直にコートカード階層に対応するようになったのです。


クロウリーのタロット観 — 『ブック・オブ・トート』の核心

トート版の革新点を踏まえた上で、ではクロウリー自身はタロットをどう見ていたのかを、『ブック・オブ・トート』の原文から読み取っていきましょう。

タロットは「宇宙の地図」である

クロウリーはタロットを、エリファス・レヴィから受け継いだカバラの生命の樹の図として把握します。本書の中で彼はこう明言しています。

「この絵は生命の樹を表している。生命の樹は宇宙の地図である」
— アレイスター・クロウリー『ブック・オブ・トート』(1944年)(筆者訳)

原文: “This picture represents the Tree of Life, which is a map of the Universe.”

生命の樹は10個のセフィロト(球・属性)と22の経路(パス)からなるカバラの中心図像で、22のパスにそれぞれ大アルカナ22枚が割り当てられるという教義は、レヴィから黄金の夜明け団へと受け継がれてきました。クロウリーはこの教義を全面的に受容し、その上で独自の微修正を加えています。

そしてクロウリーは、タロットとカバラの結びつきに対して、次のような断言的な表現で読者を導きます。

「次に扱うべき主題はホーリー・カバラである。これは非常にシンプルな主題であり、通常の知性を持つ者にとって何ら困難を呈するものではない」
— アレイスター・クロウリー『ブック・オブ・トート』(1944年)(筆者訳)

原文: “THE NEXT issue is the Holy Qabalah. This is a very simple subject, and presents no difficulties to the ordinary intelligent mind.”

カバラは「非常にシンプル」でも「困難を呈しない」ものでもない、というのが率直な読後感ですが、クロウリーは、これは単に正しく訓練された知性にとってはという含意を持たせて宣言しています。彼の語り口には常に、「これを理解できないのは、お前が無知だからだ」という挑発的な響きがあります。この態度こそがクロウリーのクロウリーたる所以であり、読者を二分する原因でもあります。

T.A.R.O. は R.O.T.A.、すなわち輪である

『ブック・オブ・トート』の冒頭には、仏教の「法輪」とタロットを重ねるエピグラフが置かれています。

「サンサーラの大いなる輪。ダルマ(法)の輪。タロの輪。天球の輪。生命の輪。これらすべての輪は一つである」
— アレイスター・クロウリー『ブック・オブ・トート』(1944年)冒頭エピグラフ(筆者訳)

原文: “The Great Wheel of Samsara. The Wheel of the Law. (Dhamma.) The Wheel of the Taro. The Wheel of the Heavens. The Wheel of Life. All these Wheels be one.”

そしてクロウリーは続けて、T.A.R.O. という4文字を並べ替えると R.O.T.A.(ラテン語で「輪」)になるという古いオカルト伝承を引き出し、「タロット=輪」という等式を立てます。この等式は、マザースが『The Tarot』(1888)で提示したアナグラム一覧(TARO / TORA / TROA / ROTA / ORAT / TAOR / ATOR)の延長線上にあり、クロウリーはそれを継承しつつ、より象徴的な形で再提示しているのです。

タロット78枚は、この宇宙の輪の目盛りであり、カードをシャッフルして並べる行為は宇宙の輪を任意の角度で切り取って断面図として観察する行為だ——これがクロウリーのリーディング観の根本にあります。

カバラ対応の厳密さ — ヘブライ文字と惑星・星座

クロウリーの教義の精密さは、ヘブライ文字22字と大アルカナ22枚の対応づけに如実に現れます。

「3つの母文字 Shin, Mem, Aleph は、3つの能動的エレメントを表す。いわゆる7つの二重文字、Beth, Gimel, Daleth, Kaph, Peh, Resh, Tau は、7つの神聖な惑星を表す。残りの12文字 Heh, Vau, Zain, Cheth, Teth, Yod, Lamed, Nun, Samekh, A’ain, Tzaddi, Qoph は黄道十二宮を表す」
— アレイスター・クロウリー『ブック・オブ・トート』(1944年)(筆者訳)

原文: “the three Mother letters, Shin, Mem and Aleph, represent the three active elements; the seven so-called double letters, Beth, Gimel, Daleth, Kaph, Peh, Resh and Tau, represent the seven sacred planets. The remaining twelve letters Heh, Van, Zain, Cheth, Teth, Yod, Lamed, Nun, Samekh, A’ain, Tzaddi and Qoph represent the Signs of the Zodiac.”

これはもともと紀元3世紀頃のカバラ古文書『セフェル・イェツィラー(形成の書)』に由来する教義で、3 + 7 + 12 = 22 という構造がヘブライ文字22字の分類と一致することから、カバラ伝統ではこの対応づけが根幹教義として受け継がれてきました。クロウリーはこの体系を、占星術の3つのクロス(活動宮・不動宮・柔軟宮)、7惑星のカード(魔術師・女司祭・女帝・運命の輪・塔・太陽・世界)、12星座のカード(残りの大アルカナ)という形でタロットに実装しました。

ただし、クロウリーは一点、黄金の夜明け団の伝統から外れる変更を加えています。それが 「Tzaddi は星ではない(Tzaddi is not the Star)」 という宣言です。彼はこの根拠を『法の書』の次の一節に求めます。

「わが書のこれら古き文字はすべて正しい。しかし『Tzaddi』は『The Star』ではない」
— 『法の書(Liber AL vel Legis)』から(アレイスター・クロウリー『ブック・オブ・トート』(1944年)が引用)(筆者訳)

原文: “All these old letters of my book are aright; but [Tzaddi] is not the Star.”

この一節を受けて、クロウリーは Tzaddi(元来「The Star」(17番)に対応していたヘブライ文字)と Heh(元来「The Emperor」(4番)に対応していたヘブライ文字)の対応を入れ替えるという修正を行いました。結果として、トート版の4番「Emperor(皇帝)」のヘブライ文字は Tzaddi、17番「Star(星)」のヘブライ文字は Heh となります。

この修正は、トート版を使うリーディングと黄金の夜明け団系の他のタロットを併用する実践者にとっては厄介な不整合を引き起こしますが、クロウリー自身にとっては『法の書』の神的啓示を優先するという立場表明であり、絶対に譲れない一点でした。ここにもクロウリーの教義の激しさが現れています。

4スートと4エレメント

小アルカナのスートとエレメントの対応は、次のように固定されます。

「4つのスートは次のように名付けられる——火に帰属する『Wands(杖)』、水に帰属する『Cups(杯)』、風に帰属する『Swords(剣)』、そして地に帰属する『Disks(円盤)』(『Coins(コイン)』、あるいは『Pantacles(パンタクル)』とも呼ばれる)」
— アレイスター・クロウリー『ブック・オブ・トート』(1944年)(筆者訳)

原文: “The four suits are named as follows: ‘Wands’, attributed to Fire; ‘Cups’, to Water; ‘Swords’, to Air; and ‘Disks’ (‘Coins’, or ‘Pantacles’), to Earth.”

この対応は黄金の夜明け団の伝統的な割り当てであり、ウェイト版にも共通しています。クロウリーの特殊性は、Pentacles ではなく Disks という呼称を採用した点にあります。これは、古代エジプトの太陽円盤(solar disk)を想起させる語感と、占星術の黄道ベルトが円盤として回転する天体の象徴であることを強調するための選択でした。

テレマの定理 — 「0 = 2」

クロウリーのタロット形而上学を象徴する一文が、本書の中に置かれています。

「これはテレマの真なる魔術教理である——ゼロは二に等しい」
— アレイスター・クロウリー『ブック・オブ・トート』(1944年)(筆者訳)

原文: “This is the true Magical Doctrine of Thelema: Zero equals Two.”

「0 = 2」とは、無(Nothing)から二項対立(正と負、陽と陰、ヌイトとハディット)が同時に発生するというテレマの宇宙論的な公理です。カードで言えば、「0」は大アルカナの「愚者(The Fool)」、そして「2」は女司祭や対偶的な二項を示すカードへと展開します。クロウリーにとって、愚者のゼロは全宇宙の始点であり、そこから二つに分かれる「分化の原理」が生命の樹の最上部のセフィロト(ケテルからコクマーとビナーへの分化)を構成します。

「愚者=ゼロ=無限の可能性」という解釈は、ウェイト版やケースの解釈とも共通する部分ですが、クロウリーはこれをテレマの宇宙論に接続することで、単なる旅立ちの象徴ではない、宇宙開闢の図像としての愚者像を提示しました。

編纂者の権限 — タロットは生きている

クロウリーがウェイトと決定的に異なるのは、タロットを固定された聖典ではなく、時代ごとに手直しされるべき生きた体系として扱った点です。

「それゆえ、良しと思うときにはパックの様相を修正することは、これらの守護者たちにとって正当なことなのである」
— アレイスター・クロウリー『ブック・オブ・トート』(1944年)(筆者訳)

原文: “It is therefore proper for those guardians to modify the aspect of the pack when it seems to them good to do so.”

この一文は、トート版の大胆な改革の正当性をクロウリー自身が擁護した部分です。ウェイトがマルセイユ版の伝統を「修正・改訂」しながらも基本的には守護者として古い伝統を保全したのに対し、クロウリーは、自分はオシリスのアイオーンからホルスのアイオーンへの移行期に立ち会っている守護者であり、パックを新しい時代にふさわしく書き換える権限を持つと宣言したのです。この立場の違いは、二人のタロット観の根本的な性格差を端的に示しています。

レヴィへの敬意

クロウリーは独尊的な人物と受け取られがちですが、自分の祖父筋にあたる先達への敬意は折に触れて表明しています。本書の中でも、エリファス・レヴィ(本名アルフォンス・ルイ・コンスタン)への敬意は明確です。

「19世紀の半ばに、一人の非常に偉大なカバリスト・学者が現れた。……彼の名はアルフォンス・ルイ・コンスタン……エリファス・レヴィとして知られる人物である」
— アレイスター・クロウリー『ブック・オブ・トート』(1944年)(筆者訳)

原文: “In the middle of the nineteenth century, there arose a very great Qabalist and scholar…His name was Alphonse Louis Constant…known as Eliphas Levi.”

クロウリーは本書の至るところでレヴィ、マザース、パピュス、ケースといった先達を名指しで引きつつ、彼らの貢献を認め、同時に自分の修正点を示すという形式を取ります。ただし、ウェイトについては極めて冷淡で、名前こそ出るものの、「ウェイト氏のタロット」については皮肉めいた扱いが多い——これは同じ黄金の夜明け団出身者同士の激しい確執がそのまま残ったものです。


トート版タロットの現代的影響

1969年に商業販売が始まって以降、トート版タロットはウェイト版と並ぶ20世紀タロットの二大潮流の一翼を担うようになりました。2020年代の現在、タロット実践者の間でのおおまかなシェアは「ウェイト系統が圧倒的多数、トート系統はマイノリティだが熱心な実践者層を持つ」というところに落ち着いています。

英米圏への影響

クロウリーの弟子・孫弟子筋からは、20世紀後半にトート版専門の解説書が数多く出版されました。代表的なのがラム・ベン・クリフォード(Lon Milo DuQuette)の Understanding Aleister Crowley’s Thoth Tarot や、ジェラルド・シュエラー(Gerald Schueler)の諸著作です。これらの著者たちは、クロウリーの密度の濃い原著を一般読者が読めるかたちに翻訳し、トート版の実践を英米圏の中上級タロット実践者に普及させる役割を果たしました。

また、1970年代以降のウイッカ運動・ネオペイガニズム運動の中でも、トート版はウェイト版では表現しきれない「力強さ」「肉体性」「自然の荒々しさ」を示すデッキとして一定の人気を保ち続けています。ジャネット・ファラーやスチュワート・ファラーなどのウイッチクラフト系著者の著作にも、トート版の影響は間欠的に現れます。

日本での受容

日本のタロット実践界では、トート版は長らくマニアの間でのみ知られる専門的なデッキという位置にありました。2000年代に入って、実店舗のタロット専門店(大泉書店系列や原宿・新宿の専門店)で輸入販売されるようになり、熱心な実践者の間で流通し始めます。

日本国内でクロウリーに関する研究は限定的で、一次資料に基づく本格的な解説は多くありません。このため、日本語圏でトート版を本気で学ぼうとすると、英語原典か、現代英米著者の解説書を読むというアプローチが現実的な選択肢になります。

筆者自身の見解では、トート版タロットは日本で今後10〜20年かけてゆっくりと普及する可能性のあるデッキです。理由は2つあります。第一に、日本のタロット学習者のレベルが徐々に上がっており、ウェイト版の基礎を終えた実践者が「次のステップ」を求めるようになっていること。第二に、占星術を並行して学ぶ実践者が増えており、デカン対応・惑星対応・星座対応が明確なトート版は占星術知識を直接リーディングに活かせるという利点があること。この2つの流れが合流すれば、トート版の日本での位置はもう少し大きくなっていくはずです。


実践に活かすクロウリー的視点

「トート版を持っていないし、これからも買う予定もない。クロウリーの知識は自分に関係あるのだろうか」——そう思う方も多いでしょう。しかし実は、クロウリー的な視点はウェイト版を使ったリーディングにも応用できます。筆者自身、普段の鑑定で使うのはウェイト版(ライダー・ウェイト・スミス版)ですが、カードに迷ったとき、いくつかの場面でクロウリーの解釈を参照します。

第一に、カルマ的な因果律としての「正義」。ウェイト版の8番「正義」は、裁判のイメージで「白黒をつける」という読みに流れがちです。しかし、クロウリーの「Adjustment」の解釈を知っていれば、「あなたが選んだ行動がそのまま結果になるだけで、誰かが裁いているのではない」という非人格的な因果律の読みを相談者に示せます。これは恋愛相談や仕事相談において、相手を責める構図から読み手を引き剥がす強力な視点です。

第二に、情熱として読む11番「力」。ウェイト版の11番を「克己」や「我慢」の象徴として読むと、相談者に「もう少し耐えなさい」という抑制的なメッセージを伝えがちになります。クロウリーの「Lust」の解釈を知っていれば、「あなたの中にある生命力そのものを歓喜のうちに発散せよ」という正反対のメッセージも引き出せます。恋愛カウンセリングの場で、相手に素直に自分の気持ちを伝える後押しをしたいとき、この視点は効きます。

第三に、愚者=ゼロ=宇宙開闢という視点。ウェイト版でも愚者は「始まり」の象徴ですが、クロウリーの「0 = 2」という定理を頭に入れていると、愚者が出たときに「ここから何かが二つに分岐する」という構造的な読みが加わります。「今のあなたは無の状態だからこそ、この先二つの方向に分かれる。どちらを選んでも、それ自体が宇宙の在り方だ」という語りは、決断を迫られている相談者の心に深く響きます。

第四に、小アルカナのデカン・惑星対応。占星術を学んでいる実践者なら、手元のウェイト版デッキを使っていても、クロウリーが整備したデカン対応を参考に小アルカナを読むことができます。たとえば Cups の 5 は「蠍座の第一デカン」に対応し、支配星は火星。このカードが出たとき、単に「失望」と読むのではなく、「蠍座的な深い感情の停滞と、火星的な破壊衝動が同居している」と読める。こういう読み方ができると、小アルカナ1枚の情報密度が劇的に上がります。

クロウリーの知識を「持っているかいないか」は、中級以上のタロット実践者にとっては読みの選択肢の幅そのものに直結します。トート版のデッキを買わなくとも、『ブック・オブ・トート』の思想を一度通読しておくことには十分な価値があります。


このシリーズの他の記事

この記事はタロット古典シリーズの個別記事の一つです。他の古典を知ると、クロウリーの仕事がさらに立体的に見えてきます。


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参考文献

  • Aleister Crowley, The Book of Thoth: A Short Essay on the Tarot of the Egyptians (The Equinox, Vol. III, No. V), London: Ordo Templi Orientis, 1944
  • Aleister Crowley, The Book of the Law (Liber AL vel Legis), 1904
  • A.E. Waite, The Pictorial Key to the Tarot, London: William Rider & Son, 1910
  • S.L. MacGregor Mathers, The Tarot: Its Occult Signification, Use in Fortune-Telling, and Method of Play, London, 1888
  • Éliphas Lévi, Transcendental Magic: Its Doctrine and Ritual (trans. A.E. Waite), London: George Redway, 1896(原著: Dogme et Rituel de la Haute Magie, 1856)

クロウリー『The Book of Thoth』(1944)および『The Book of the Law』(1904)は、著者が1947年没であるため日本の著作権法(死後70年)に基づいて既にパブリックドメイン入りしています(2018年1月1日PD入り)。本記事は日本国内で公開される記事であるため、日本基準に従って直接引用を行いました。米国では著作権存続の可能性が残るため、英語圏読者向けの引用・配信時には個別に確認が必要です。

原文はInternet Archive上で公開されている以下のスキャンおよびOCRテキストから参照しました。

  • https://archive.org/details/the-book-of-thoth-aleister-crowley (”Public Domain Mark 1.0″ として登録)
  • https://ia800400.us.archive.org/23/items/soi-book-collection-1/Aleister%20Crowley%20-%20The%20book%20of%20Thoth.pdf (ピラー記事と共通の一次資料)

著者紹介

五十六謀星もっちぃ / 占い業界歴19年。10代で占い師デビュー後、対面鑑定や電話占い、占星術の連載や多数のメディア出演を経験。著書『五十六謀星もっちぃの占星術講義』(説話社)、『はじめよう電話占い師』(同文舘)。延べ5万人を鑑定し、250人以上の占い師を育成。

五十六謀星もっちぃ

10代の頃から占い一筋に生きる職業占い師。老舗の占い館の史上最年少占い師などを経て、現在は占い師養成講座を主催。延べ5万人を鑑定。占い師の採用試験の実技審査員を400件以上担当。テレビや雑誌などメディア出演多数。著書に『1日2時間で月10万円 はじめよう 電話占い師』(同文舘出版)がある。

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