占い師を続けていくためには、広い範囲の人脈を持っていることがとても役に立つと考えられます。幅広く業界を理解して、適切な知識を持った占い師になるには、自分と価値観の違う占い師ともある程度は交流を持っているに越したことはありません。チームワークで仕事をすることが少ない占い業界ですので、占い師は好きでない人とか変わり続ける必要はありません。それはこの仕事のメリットではありますが、時には情報源として、程よい人付き合いをしてみても悪くないかもしれません。
交友関係が広いことのメリット
交友関係が狭いと広いというのは、体重が重いと軽い、あるいはたばこを吸う吸わないのように、無意識に「広い=善」と考えておしまいになってしまうことかもしれません。人間関係を持つことにメリットはあるだろうかと考えるのは根暗な感じもしますが、今回は改めて、主としてビジネスの世界における広い交友関係のメリットについて考えてみましょう。
多様な価値観を知ることで自分を客観視できる
狭いコミュニティにこもっていると、そのコミュニティでの価値観がすべてであるように感じられてしまうことがあります。例えば自営業者のコミュニティにこもっていれば、自営業者目線の考え方しかできませんし、時給千円で働くバイト仲間としか変わっていなければ、その世界観の中でしかものを考えられなくなっていきます。問題解決の方法にしてもマナーにしても、自分にとって居心地のよい人々のルールが世界のすべてになってしまう恐れがあります。自分たちの価値観と異なる人を無法者扱いするようになってしまっては相当に重症です。
ビジネスの幅を広げる気づきが得られる
同じ会社や業界の中だけにしかコミュニティがない場合は、自分の業界の中の既存の枠組みの中でしかビジネスを展開することができません。もしも、異業種の人との深い交流があれば、異業種の知恵を借りて新しいビジネスのアイディアを展開することもできるでしょう。自分の業界の中にいては、自分の業界の当たり前に染まりすぎてしまうものです。一歩抜け出した広い視点を与えてくれるのは、全く異業種の世界にいる人なのでしょう。
狭い世界にいると御山の大将が神に見える
狭いコミュニティにこもりきりになっていることの一番恐ろしいことは、自分の周りにいるちょっとしたボスが、まるで世界の王者であるかのように感じられてしまうことです。小成功している誰かの周りにくっついてその人を称える生活を送っていると、その人のすごさが実際以上の壮大なものに感じられてしまうものです。小さな御山の大将に向かって「うちの部長ほど頭のいい人はそうそういないだろう」などと考えるようになってしまえば、それは破滅へのロンドです。最終的に、その素晴らしい大将のそばで信頼されている自分も優れた存在だなどと、狭いコミュニティの基準で強弱を考え始めたなら危険領域です。
占い業界におけるコミュニティの意味
今度はもう少し具体的に、占い業界という視点で、広い交友関係を持つことの意義を考えてみたいと思います。自分の同門の人と深く関わることも大切ですが、時にはそれ以外の人と会うことで、世界が広がることもあるでしょう。
最新の流行占術を理解することができる
占い業界では、占星術師は占星術師で、易者は易者同士で仲良くすることが一般的です。もちろんそれが悪いわけではありませんが、占いのプロとして活動していく上では、自分の最大限に得意な戦術だけではなく、幅広くいろいろな占いに関する知識を持つことが理想的です。普段のコミュニティ以外の誰かとお話をすることで、最新の流行占術を知ることもできるでしょう。また、自分自身のキャラクター性にあった道の占術や占技を誰かが教えてくれることもあるかもしれません。
自分の客層と異なる需要について勉強できる
普段仲良くしていない占い師さんがいるとすれば、その人とは価値観や感覚が合わないことに原因があるものと思います。そういう場合、自然とその占い師さんとは客層が異なるはずです。占い師につくお客様は、占い師と似た価値観の人が多いからです。嫌いな人と無理に話をしても得られるものはないかもしれませんが、普段はあまり話をしない、価値観の異なる占い師とお話をすることで、自分が苦手としている客層に対してのアプローチの仕方が学べることがあるかもしれません。
自分の占いの個性や強みがわかる
個性や独自性というものは、当然ながら他者との比較の中で生まれるものです。自分自身の占いの面白い部分や、個性的な部分についてを理解するためには、他の誰かを知ることが必要なのです。そういった意味では他の人の占いを受けてみるというのも大いによいことだと思います。自分とは違う占略を知ることができるでしょうし、その比較の中で自分の占いの個性を客観的につかむことができます。
まとめ
占い師は常に時代と周囲に対してアンテナを張っているべきであると思います。前回の時代を知ることの話に続いて似たようなテーマではありますが、多くの人とコミュニケーションをとることはとても大切であるように思います。