第4回目の今回は、介護系のお仕事について解説します。高齢化社会の中で、食いっぱぐれがないと叫ばれていたこともある職種ですが、この仕事の実態を占い師になるために必要な知識として紹介したいと思います。
介護関連の仕事で働くには
介護業界の主な職種
介護の仕事には、何種類かの職種があります。メインは、ヘルパーと呼ばれる現場の仕事で、業界内の大多数を占めています。彼らが各種の施設に勤務し、実際に老人や身体に障碍を持った方々のお世話をします。
他には、介護のプランを作成して施設と利用者の調節役をするケアマネージャーや、介護事務と呼ばれる職種も存在します。介護事務は一般的な受付業務のほか、介護報酬請求のためのレセプトを作るなどの事務作業を担当します。
資格習得方法と期間について
基本的に介護施設のヘルパーになるためには、資格は必要ありません。しかし、無資格の人は利用者の身体に触れる、排泄や入浴の介助を行うことができません。そのため、多くの施設では「初任研修者」の認定を受けていることを採用の条件としています。これは、かつてヘルパー2級と呼ばれていたものに相当します。受験資格などはなく、通信講座や短期集中講座でも取得することが可能です。
初任研修者を認定されてから、6月以上、450時間の研修を受けることで、次のステップである実務者研修の認定を受けることができます。実務者研修を認定されるか、介護福祉士養成施設を卒業するなどといった条件を満たすと、介護系唯一の国家資格である介護福祉士の受験資格を得ることができます。
ケアマネージャーになるには、何らかの国家資格に基づいて5年間の実務経験を積むか、社会福祉系の施設で相談員としての実務経験を積むなどといった専門性の高い経歴を持っている人に受験資格があります。なお、かつてはヘルパー2級の実務経験5年等でも受験資格がありましたが、2018年から条件が変更になり対象外となり、介護の現場からケアマネージャーになるためには、介護福祉士として5年以上働くことが条件になりました。
介護事務の仕事にはいくつかの民間資格がありますが、どれがよいということではなく、就職先によって好まれやすい資格を選ぶことが大切です。
占い目線のチェックポイント
体力勝負の仕事
現場で働くヘルパーは、体力的に非常にハードな仕事です。基本的に一日中立ち仕事で、休憩もまとまった時間はとりにくい現場が多いようです。洗い物などの何かの作業をしているさなかにも、利用者に危険がないかを見守る必要があり、精神的に気が抜けないことも疲労感を強める原因になるようです。また、掃除に強力な薬剤を利用することもあり、そのために手荒れがひどくなることもあります。
介護系のステップアップ
初任者研修を受けたら、現場で仕事をしながらコツコツ実務者研修を受けて、介護福祉士になることを目指すのが、基本的なキャリアパスです。 介護福祉士以上の資格を取ると、管理職への道も開けていきます。
介護福祉士を取得した後に、さらに5年以上の実務経験を積んだ後には、二つの選択肢を持つことができます。一つは、ケアマネージャーになること、そしてもう一つは認定介護福祉士を目指すことです。
5年以上の実務経験を積んだ認定介護福祉士養成研修を600時間以上修了すると、認定介護福祉士という上級資格に進むことができます。これは比較的新しい資格で、まだ取得者の人数も多くはないのですが、これからさらに増えていくことが期待されています。
しかし現実的には、介護の現場で働き続けることは容易ではありません。勉強熱心で向上心の強い人は、現場を離れて指導者になる道を選ぶことや、相談員になる道を選ぶ例も多いようです。また、現場での体力仕事が大変で、介護事務の仕事に転じる人も多くいるようです。
介護職の給料
介護の仕事で得られる報酬は、総じて仕事の内容に比べて割安であることが指摘されています。現場で働くヘルパー職の場合、250万円から300万円くらいの年収になるとされています。訪問介護よりも、老人ホームのような施設で働く方が、夜勤の手当てが出る分、収入が多くなります。施設の管理者クラスでも年収は300万円を超えるくらいのところでとどまり、それほど多くの収入にはつながらないようです。
ケアマネージャーの場合は、勤め先の規模にもよりますが、小企業に勤めた場合で350万円ほどで、大企業の場合は450万円くらいの年収になることもあります。仕事に就くまでの道のりを考えれば、それほど優遇されているとは言いがたい状況ですが、介護職の中では比較的恵まれているといえましょう。
介護職の転職
業界全体を通じて、楽な仕事ではなく、求人の市場が大きいこともあり、転職の相談は比較的多い職種といえます。職員の不当な長時間労働やサービス残業を前提として経営している施設も多く存在することが指摘されていますが、介護職について充実した人生を送れるかどうかは、勤務先次第であるといってもよいでしょう。
転職の相談においては、転職先の雰囲気や人間関係の様相だけではなく、会社のコンプライアンス状況に着目した占いが必要になるでしょう。また、介護職には何種類もの現場があり、介護する対象がどのような状況にあるかによっても、向き不向きや労働環境は大きく変わります。介護対象によっては、肉体労働としての側面が強く出たり、精神労働としての側面が強く出たりすることがあります。そのあたりにも着目した占いをすることが必要です。
介護職の恋愛情報
介護職は、非常に職場内恋愛が活発であることも、占い師として着目するべきポイントです。長時間にわたって息を合わせた仕事をする必要があり、人間性も出やすい職場環境であることが影響していると考えられます。