『はじめよう電話占い師』という書籍を上梓して以来、占い師になりたいという方からたくさんのご相談をいただいています。この記事では、占い師の素質に関することを説明します。
そもそも占い師に素質(才能)は必要なのか?
結論から言えば、訓練次第でほとんどの人が占い師になることができると思います。しかし、占い師という仕事は特殊性です。すべての人が必ず占い師になれる、もしくは活躍できるという訳ではありません。
占い師は才能か?
勉強すれば誰でも占い師になれるという言葉が使われます。しかしそれは、厳密に言えば占星術や四柱推命などの占いの技術は、学べば誰でも身につくということです。プロの占い師として活動するには、それだけでは足りません。
占い師として早く売れる人の多くは、才能といいたくなるような素質を持っている人が多いよいに思います。しかし、一生懸命に訓練すれば、最初から持っている才能がなくとも、占い師としての素質を育てていくことは十分に可能です。
直感力や霊感は必要か?
占い師に関する持って生まれた才能といえば、霊感や直感力の高さを思い浮かべる人が多いと思います。これも最初からハイレベルなものがあれば、それに越したことはない武器です。しかし、最初から必ず必須化といえばそうでもありません。
占い師になって売れるための素質のメインは、霊感ではありません。
例えば、優れた霊能者に「あなたは34歳で初めて彼氏らしい人ができたと思いますが、すぐ降られたはずです。それまでも、そしてこれからもモテる人生ではありません」と言われたとしたらどうでしょう。それが完璧に当たっていたとしたら、それはすごいことではありますが、少しもうれしいことではありません。その占いを聞いて幸せになる可能性もありません。
占い師にとって大切な素質は、霊能力ではないことの証拠です。
人を幸せにする力
占い師にとって、最も大切な素質は人を幸せにする力です。
ただお話をしているだけで幸せを与えることができるような人柄の持ち主であれば、それは占い師の素質といえるかもしれません。しかし人を幸せにする能力はそれだけではありません。
全体的な人物像だけでなく、声や雰囲気など、一部の特徴だけで人を幸せにできる人もいます。仏教や哲学などの教えに通じていることで救いをもたらす人もいます。また、優れた分析能力で、現状の問題を解決して幸せに導く人もいるでしょう。
これら様々な形で、人を幸せにする力を身につけることこそが、占い師として活躍する上で最も重要なことであるといえます。
占い師に向いているとされる性格診断!
もっと単純に、占い師に向いているのはどんな人物なのかを性格診断的に解説します。
下記の4つのキャラクターについて、当てはまるものが多ければ占い師に向いている素質があるかもしれません。
明るいこと
少なくとも私は、明るいキャラであることは占い師の第一級の素質であると思います。困ったことがあって相談するときに、暗い気分を吹き飛ばしてくれるような明るい占い師に尋ねることは、お客様にとって救いになります。
絵に描いたような占い師は、なんとなく薄暗い魔法使いのようなイメージです。しかし、現代の占い師においては、占いの信憑性よりも話の面白さの方が重要です。明るいキャラを売りにした方が明確に稼げるといえるでしょう。
話すのが好きであること
これは、占い師という仕事が言葉で結果を伝える仕事であることからもわかるように、とても重要な要素です。人とお話をするのが好きではないと感じることが多いなら、占い師にはあまり向いていないかもしれません。
他人に興味を持っていること
ただし、自分が話すのは好きだけれど、他人の話を聞くのは嫌いだと思っている人は、無口であるより悪いかもしれません。理想的な占い師のコミュニケーションは、聞き役8割くらいであると思います。
相手に興味を持って、相手の話を聞いてあげる傾聴力。そして、自分の話したいことではなく、相手の危機対であろうこと、もしくは相手が聞いて役に立つであろうことを伝えようとする心が重要です。
神秘的なことが好き
占いのお客様は、当然ながら占いが好きな人が多いです。お客様がスピリチュアルや占いの視点からの神秘的な話を聞きたいと求めるのは当然のことです。
内心では、運命や神秘の存在を否定する気持ちがあるなら、占い師という仕事は向いていません。占い師という職業は、占いに対する愛ありきの職業です。金銭のためだけにやろうとしても、白々しさが消えず、うまくいかないものです。
占い師になる資格・条件
占い師になるための国家資格の類いはありません。しかし、占い師としてデビューするためには、下記の能力を有していることが重要です。
最低限のITができること
現代の占い師は、なにかとPCを使うことが多いです。
チャット占いや電話占いなどの在宅ワークの場合は、自宅でPCを使って仕事の管理やお客様対応を行う必要が生じます。対面の占い師でも、占星術や四柱推命などといった占いで、生年月日を計算する際には、PCを使うことがほとんどです。
そもそも、どこかに登録して占い師になる場合には、webから申し込むのがほとんどです。これらの最低限の操作をマスターすることは占い師として活動するために必須です。
自分を抑えることができること
占い師になりたい人の中には、自分の内から湧き上がってくる言葉や感情などを押さえるのが苦手な人が多いです。
占い師採用オーディションや、私の占い師入門講座の受講案内においても、自分のことをわかってもらいたいという情熱が暴走して、膨大な量の自分の資料と自己紹介をなさる方が多く見えます。私の講座を受講してくださるのであれば、自己紹介はいくらでも伺いプロフィール作りに役立てますが、中には話すだけ話して受講しないという方もいます。
自分を上手に語ることは占い師として重要である反面、あまりに熱意が暴走していると、お客様が引いてしまうことになります。お金を払って人の自己紹介を聞きたいお客様はいません。
話す内容をしっかりコントロールすることは占い師の素質の一つです。
時間を守れること
占い師は時間に対して課金する仕事です。だからこそ、決められた時間を守ることが能力としても重要視されます。
たとえば占い師採用オーディションにおいては、スタート時間に遅れないことはもちろんですが、20分で占うというルールで40分話す人は、大幅に減点される場合もあるでしょう。私なら絶対に採用しません。20分の枠で40分話すということは、牛丼1杯注文したお客様に、勝手にビールも出して料金を請求するのと同じことなのです。
勉強をし続けること
そして何より、常に勉強を続けて自分自身をアップデートし続けることも重要です。占い師になるには、本を読んで独学でもよいですし、スクールや学校に通うのでもよいですが、常に学びの姿勢を持つ続けることが重要なのです。