今回のテーマ図は石ノ森章太郎のホロスコープです。
偉人のネイタルから個人の性格を見てもしょうがない様な気がしているこの頃。
前回同様に太陽回帰図から年運を読むという形でやらせていただきます。
時は1954年。石ノ森がマンガ家としてデビューして初めての連載をもった年です。
まとめから書きます。
この年の運勢は、芸術活動は優雅に進み周囲に認められるけれど、社会的な活動として漫画を選ぶことは父親からの反感を買う年になる事。そして美術や芸術に対する完成が高まる星をふんだんにもっているデビューに最適な一年であることが現れています。
まず、この回帰図を見ての第一感は太陽にのっかている金星が、回帰の直後であるという事です。芸術的なセンスが周囲に認められるタイミングとしてはこの上ないほどに優れたタイミングです。まさに、プロの占星術師がアドバイスをしたかのような時期にデビューしているわけです。この金星に対して、進行の水星もアプライでくっついているんです。これは素直に文芸愛の高まりと捉えて間違いないでしょう。。
さて、問題はネイタルの天王星にオポジションを形成する経過の土星です。天王星は社会的な出世を見る際にはとても重要な星です。当然のようにこの手の解読では重要な活躍をしているはずです。プロパーな占星術師の読み筋では、太陽回帰のアスペクトと言えばコンジャンクションのことを言います。残念ながら、この図にはそれはありません。ここで土星を主に見るのはいかにも筋悪で、豚のような見方だと思いました。これを読むなら、反社会的な行動の盛り上がりと地下活動を表わします。世界のヒーロー仮面ライダーの生みの親にそんなことを言ったら罰が当たりそうです。しかしバイオグラフィーを見ると、一見筋悪のこの星が石ノ森の初期の創作活動に大きな意味をもたらしていたようです。それは父親からの反対です。マンガ家になることを父親から反対されていた。それを示しているのがこれなんですね。デビューしたのにそれは意外ですが時代がそうだったのでしょう。
また、石ノ森の速筆を物語る星がこの時に出ています。木星ネイタルにセクスタイルを作っている進行の火星がそれです。これは、太陽回帰の問題では無いのですが、この辺りでデビューしたことは、藤子の3倍近い日産を上げた石ノ森の創作活動を象徴していると思います。