占いと医学

意外と早い占いと医療の分離

太古の時代は医療は占いの一部

 人類の歴史の初期の段階において、医療は神頼みのことで占いと同列に並んでいたということは今更説明するまでもないことかもしれません。頭蓋骨の外科手術などの高度な医療技術で知られる古代エジプト社会においても、医療現場で活躍していたのは神官でした。メソポタミアにおいても、病気の予後を占うための鳥占いの方法が残されています。太古の時代においては占いや呪術が医学そのものであったと言ってもよいでしょう。

 近代科学の登場まで、医学と占いはくっついていたと考えられることもありますが、実は意外と古い時代に、洋の東西において医学と占いを分断する提唱がなされています。

ヒポクラテスの活躍

 紀元前五世紀のギリシアの医師であるヒポクラテスは、医術と呪術を切り離すべき出ることを強く主張しました。彼は、病気の原因が神や星の影響ではないと考えた最初の人物とされています。彼の医学は後に古代ローマのガレノスを通じて、後生に多大な影響を残し、医学の父と呼ばれるに至りました。

 紀元前五世紀といえば、それは相当に昔で日本では弥生時代に相当します。占いと医学が分断した最初の瞬間は、まだまだ科学の時代とはほど遠い段階で起こったことなのです。

扁鵲の活躍

 中国においても、ヒポクラテスと同時代くらいに扁鵲(へんじゃく)という医師が医術を占いから切り離すべきであるという主張をしています。彼は、病気が治らない人の六つの特徴を「六不治」としてまとめましたが、この中に「巫を信じて医を信じない」というものが含まれています。巫とは占いのことです。医術を信じずに占いを信じるような人間は病気が治らないと言っているのです。中国の医術に莫大な影響を与えたことから、扁鵲という言葉が名医の代名詞として使われることもあります。

その後も続く医療占い

 ヒポクラテスの登場後も、ギリシアでは占星術の研究者の間で医学と天体の運行を結びつける試みは続けられました。占星術士は、ヒッポクラテスの医学文献集を読みながら、占星術の活路を探していたのです。

 そんな中、エジプトで書かれた『イアトロマテマティカ』と呼ばれる医学と天体の動きを結びつけた文章が、プトレマイオスによって占星術の体型の中に取り入れられて、古代の西洋における占星術を用いた医学の理論は一つの完成を見ます。人体というマイクロコスモスと宇宙というマクロコスモスの関連性を研究した占星医学は、主としてストア派の哲学者の間で重要視されました。しかし、ヒッポクラテスの出身地であり、当時の医学の先端拠点で会ったコス島ではこれらが重視されることはありませんでした。

現代の健康に関する占い

占星術と健康

 西洋占星術が、古来から12星座と体の部位を関連させて健康を占ってきたことはすでに触れましたが、今日でもこうした概念は現場の占星術師の間で使われています。他にも、ホラリー占星術やイベント占星術の親戚のような占いで、デカンビチュアチャートというものもあります。これは、病床についた日時から、その病気の経過や関わっているメディカルスタッフの善し悪しなどを占うものです。投薬の善し悪しを占うことが出来るので、かなり多角的な占いが出来るのですが、あまり細かいことを占いすぎると、コンプライアンス的に心配ですのでほどほどにしたいところです。

手相の健康占い

 手相占いは、特に健康のことを読みやすい占いであるといえます。手相占いの三大線の一つである生命線は、文字通り生命と健康を占うための線です。実はこの生命線の下には、手のひらで一番太い重要な血管が通っているそうです。生命線が健康状態を示すのも納得です。

 現代の手相占いの解説書でも、健康に関する占いの方法にかなりの分量を割いています。また、門脇尚平氏の著書『手相健康占い―手型・掌紋・指紋・色沢・爪でみる (TOMO BOOKS PLUS)』は一冊丸々健康に書かれた手相の本です。出版から時間がたってしまった今ではすっかり稀覯本です。私はこの本を何年も前にブックオフの100円コーナーで見つけてしばらく喜んでいました。

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