スポットライト効果と占いの相談内容~その「噂」本当にありますか?

 心理学の用語に、スポットライト効果と呼ばれるものがあります。これはざっくりといえば、人は、実際に周囲から向けられている注目以上に、自分自身が注目されていると感じてしまうという現象です。実は、占いの現場において、お客様からの相談内容を解釈する上で、スポットライト効果を考慮することが必要な場面がたくさんあります。今回はスポットライト効果に注目して、お客様の話をより適切な占い師になるにはどうするべきかを考えてみましょう。

スポットライト効果とは何か

 人通りの多い道ですってんころりんとひっくり返って、手提げ袋からバナナを二房落としてしまったら、それはその人の人生における恥ずかしい瞬間ランキングの上位に組み込むでしょう。大勢の人に醜態をさらして恥ずかしさでいっぱいですが、さてこのとき、どれくらいの人が実際に注目しているでしょうか。

バリーマニロウ実験とは

 恥ずかしい状況にある人と、周囲の人の認知の違いを確認する実験として、バリーマニロウ実験と呼ばれる有名な実験があります。バリーマニロウとは、73歳になってからゲイであることを公表して同性結婚をしたことでも知られる、アメリカの有名な歌手です。

 実験では、被験者となる大学生にバリーマニロウの顔写真が大きくプリントされたシャツを着せて、すでに100人の大学生がいる部屋に、遅れて入室させます。日本の大学生で表現するなら、北島三郎さんの顔写真が大きく書かれたシャツを着て、講義に遅刻して入室するようなイメージです。若い人にとっては気恥ずかしいことなのでしょう。

 事後に、バリーマニロウのシャツを着た被験者に、あなたのシャツにどれくらいの注目が集まったと思いますかと聞くと、少なくとも半分、50人の人は気づいたはずだと答えます。しかし、実際に部屋にいた100人のうち、彼の着ていたバリーマニロウのシャツに気づいた人は25人にも満たなかったのです。

自意識が存在しない目線を生み出す

 この実験が明らかにすることは、人は自分が思っているほど周囲から注目などはされていないということです。とくに恥ずかしいことや、困ったことなどといったネガティブな情報については、周りからの注目が多く感じられやすいものです。

いとこの概念「透明性の錯覚」

 スポットライト効果と非常に似た概念に、透明性の錯覚があります。これは簡単に言えば、自分の嘘や隠し事などが相手にばれているのではないかと感じてしまう割合が、実際にばれている割合よりも多いという錯覚です。人は存外正直にできていて、嘘をつくときに、自信を持ちきることは難しいのです。

占いの相談における具体的な問題提起

 占いにおいては、こうした心理的な影響を考慮して、相談者の話していることと実際の出来事のギャップを埋めていくことが求められます。つまり、相談者がスポットライト効果によって感じてしまっている、職場内での「注目」が本当に存在するのかどうかを占いで検証しなければなりません。

職場における人間関係

 その種の問題が最も起こりやすいテーマとしては、職場内における評価や人間関係に関する相談かもしれません。実際には誰も気づいていないようなミスや小さな問題点に、職場の多くの人が気づいていると勘違いする所から、不安が生まれている場合があります。

その噂話は本当に存在するのか

 占いの相談ではしばしば、職場内での噂話の標的にされているという前提で人間関係の問題を感じてご相談なさるかたがいます。もちろん、職場の人間関係において、本当に噂話の標的になることは珍しくありません。しかしながら、存在しない噂話に怯えてしまう相談もまた、頻出する問題です。

嫌われているという誤認識の影にスポットライト効果

 仕事に限らず、恋愛を含むあらゆる人間関係の中で、相手に嫌われているのでは無いかという不安を抱えて占いを依頼する方がいます。実はそんなネガティブな考えの裏には、自分の恥ずかし部分や欠点柄相手に見られていると考えすぎているという理由が眠っているかもしれません。

浮気がばれているのではないかという心配

 これはどちらかといえば、透明性の錯覚によるものといえましょうが、自分の浮気がすでにばれているのではないかという心配をしやすくなる問題も生じます。実際には何でも無い配偶者の一言を敏感に解釈しすぎて、それはすべてを見透かした上での言葉であろうと考えるようになってしまうことがあります。占いとしては、その実際を正確に見極める必要があります。

まとめ

 占いという技術を使いこなすためには、どうしても相談者さんの質問内容を正確に理解する必要があります。その正確な理解とは、発言している言葉を正しく解釈するという国語的な理解だけでは時に不足します。すなわち、相談者さんが話している内容そのものが正しいのかどうか、適切な疑いの目を持たなければならないときもあるということなのです。

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