こんにちは。電話占い師、占いコンサルタントの五十六謀星もっちぃです。この記事ではボイドタイムに関する細かな知識を紹介しています。
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ボイドタイムは西洋占星術の月に関する理論
占星術を学んでいると、ボイドタイムという単語をしばしば耳にします。非常に平たくいえば、ボイドタイムとは、人間の感情が敏感になりすぎて、正しい判断がしにくくなる時間のことです。日本語では「魔の時間」などと呼ばれることもあります。
ボイドの語義
ボイドとは英語の”void”のことです。ロングマン英和辞典によると「 (大切なものの) 欠如, 空虚 」「 〈契約・合意などが〉 無効の 」という意味があるようです。ボイドタイムとはさしずめ正しい判断が欠如する虚無の時間、あるいは契約や合意が無効になりやすい時間というようなニュアンスの言葉といえるでしょう。
ボイドタイムの定義
一般にいうボイドタイムとは、月が他の天体と正確なメジャーアスペクトを作り終わった段階で、次のサインに移るまで他の天体とメジャーアスペクトを作らない状態のことをいいます。月のアスペクトが離反に切り替わった瞬間にボイドが始まり、月が次のサインに入った瞬間にボイドは終わります。ですから、月が黄道を一周する間に12回、それぞれのサインでボイドが起こるわけです。 ちなみに理論上は、月以外の天体にも同様にボイドという概念は存在しますが、普通はボイドといえば月のことだけをいいます。
ボイドタイムを調べる
正確なボイド時間を自分で計算するのは非常に難しいです。ボイドは誰が計算しても同じ答えになりますので、信頼できるサイトから情報をもらえばそれでよいでしょう。私はいつもここを参考にしています。また、占星術のソフトを使っているなら、ソフトの機能としてボイドの一覧を出力することが出来る場合もあります。
石川源晃と『ボイド占星学』
日本でボイドタイムについて早くから提唱している占星学者といえば、石川源晃氏があげられます。五十六謀星もっちぃが占星術を習った先生が石川氏の直属の門下生だったこともあり、石川氏の本はずいぶんと読みました。またかつて、非常に奇特なご縁で令夫人にお目にかかったこともあり、石川源晃先生には個人的に強い縁を感じ、先生の学術的な研究の緻密さを見習いたいと思っています。中でも『ボイド占星学』という本は、一冊丸々ボイドタイムのことが書かれているマニアックな本です。1985年発売という結構古い本ですが、ボイドが流行している今日でも、これほど詳しくボイドに触れられている本は数少ないので、興味のある方は一読をお勧めします。
ボイドタイムの注意点
難しい話し合いはしない
ボイドタイムには、コミュニケーションの齟齬が起こりやすいと考えられています。前述の石川先生の本には、
アメリカの巨大化学工業会社であるデュポン社では、会議の日取りや時間を決めるとき、必ずボイド時間をはずすようにしている。
石川源晃(1985/12)『ボイド占星学』講談社
と書かれているます。現代の日本において、ボイドタイムだからという理由で会議をエスケープするのは難しいことかもしれませんが、特に難しい話し合いをする時期を選ぶなら、ボイドを避けることが出来ればいうことはありません。
電話占いにおける実務上は、難しい状況にある恋人に連絡する時期や、何らかの話し合いをするタイミングについて相談者が気にしている場合には、ボイドタイムを調べてなるべくそれを避けるようなアドバイスをしています。
重要な決定は避けて、後で見直す機会を持つ
感情的に判断を起こしやすい時間であるというボイドの意味を踏まえると、それなりに大きな買い物などの重要な決定をする場合にもボイドを避けた方がいいかもしれません。後で再考することが出来る問題なら、仮決定だけをしておいてもよいでしょう。ただし、ボイドタイムの考え事は時間の無駄になりやすいので注意が必要です。
ボイドタイムは休むべきか
占星術師はボイドタイムに仕事を休むべきであるという意見もあります。占星術の判断は月の影響を非常によく受けるために、この時間帯の占いには間違いが起こりやすいとされているからです。
しかし、一ヶ月に12~13回もあるボイドタイムの度に休みを取ることは現実的ではありません。私は若い日に、ボイドタイムに休みを取るといったために、占いの店のオーナーに怒られたことがあります(笑)。ボイドタイムには、今がボイドタイムであることを意識して、十分に注意していれば占いをしても大丈夫と考えてよいでしょう。ボイド中に仕事をするリスクよりも、仕事を休むリスクの方が大きいといえます。
ホラリー占星術は影響を受ける
ただし、ホラリー占星術だけは注意が必要です。ホラリー占星術は占術の特性上、その瞬間のホロスコープと月のアスペクトが占いの答えに直結します。ホラリーの解説書には、ボイドタイムにホラリーを使ってはならないとも書かれていることもあります。こればかりは仕方がないので、その時間は他の占術を使った方が安全でありましょう。
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